慧喜~Trip of the art

アート雑記18

時間がある時に、買ってきたキャンバスやパネル板、まな板に白ジェッソを塗って、ストックしています
いずれも、小さいサイズのものばかりなのですが、まとめて作ると結構な量になります。
このストックがあると、これを作りたいとかやってみたいことができた時に、パッと作業に入れるため便利なのです
アート雑記18 下地作り1アート雑記18 下地作り2

使い道は色々で、公募展に出したい作品のシミュレーションを、小さいサイズで行ったりとか。
先に試しておくと、本番での失敗も防げますし(失敗というか、失敗感による焦りで、ますます悪くなることへの回避)、
公募展用の大きいサイズに、気持ちが負けなくなるという効果もあるかも笑
下画像のは、パネル板に英字新聞を貼り、コラージュ下地を作りました。使用したのは水彩絵の具です。
初めは、アクリル絵の具を使う予定でしたが、板に水彩絵の具だったら、どんな感じになるんだろうと・・・
思いついたことをどんどん練習用にやっていくために、下地ストックがあると本当に便利なのです
アート雑記18 コラージュ下地作り1アート雑記18 コラージュ下地作り2

右画像が、とりあえず完成したものです。(もうちょっと作りこんだ方がいいかも・・・?)
この上にまた、絵を描いていくのですが、色んな道具を使って(アクリル絵の具、色鉛筆、鉛筆、ボールペンなど)
実験的に試し描きをしていくつもりです
アート雑記17 コラージュ下地作り3
アート雑記18 コラージュ下地完成

コラージュアートの教室でも、この下地作りを学んでます→ 
(コラージュアートの先生についての前記事はコチラ
深みのある下地を作っておくと、
その上に絵をサラッと描いただけでも、
とても、こなれた素敵な作品になることが判明・・・
なにげに手間隙かかる下地作りですが、
手間や時間をかけていく価値は、絶対にあると思うし、
何より、やっててとても面白いのです・・・
アート雑記18 教室下地作り

ところで、生徒さんが自宅で描いてこられた植物スケッチをご紹介・・・
自宅のお庭に生えてる植物や花などを描いていらっしゃるんですけど、そのまま作品や絵本になりそうな感じですよね。
外国の植物図鑑のようなオサレ感
アート雑記18 Tさん植物スケッチ1アート雑記18 Tさん植物スケッチ2

そして、下画像のキャンバスは、絵の教室で下地をつけたものです  サイズは小さい(F0サイズ)ですが、
ブルーグリーンというのかターコイズグリーンの色が綺麗で、自分でもちょっと気に入ってます
ちょうど、大人っぽい浅田真央ちゃんの画像を見つけたので描いてみようと思います。(前回の真央ちゃんの絵と記事はコチラ
使うのは、水彩色鉛筆です 描き終えたら、水を含ませた筆でぼかし、水彩画風にしたいな、と・・・。
というか、そもそも、下地キャンバスに色鉛筆で描いたらどんな風になるんだろう・・・という興味もあって
アート雑記18 FO浅田真央ちゃん1アート雑記18 FO浅田真央ちゃん2


F0 浅田真央ちゃん
≪キャンバス(FO)/水彩色鉛筆≫
← ← ← 完成しました!
ふんわりと優しげな、女性らしい真央ちゃんになったかな?
細かいところまで描くのは難しいけど、いい感じでかすれ感が出て
キャンバスに色鉛筆、結構いいかもっって思いました
初めは、水でぼかそうと思ってたんですけど、
何か、これはこれでいい感じもするので、やめときます

アート雑記18 FO浅田真央ちゃん4


浅田真央選手、現役続行・・・ということでいいのかな?続行に対する意欲は見せているといった感じでしょうか・・・
以前から、試合に浅田選手が出場すると、まるでわが子を見るかのように(私には、子供はいないですが汗)、
ハラハラドキドキし、緊張しながら観るのが常でした・・・
真央ちゃんがジャンプに失敗して悲しそうだと胸がつぶれるような思いになるし、喜ぶ顔を見るとこちらもほっこりするし

引退か続行かとなった時に、もう色んなこと気にしないで自分の人生を楽しんでほしいとかって正直思ってたのですが、
復帰?記者会見を見て、色々な背景事情があるにしても、再び滑りたいという気持ちは確かにあるんだな・・・と思いました
もしこの先、試合に出場するとしたら、結果云々よりも真央ちゃんが後悔することなく、自分のためだけに
スケート人生を思いきり楽しんでほしい・・・というのが本音です。(プレッシャーを感じることなく←難しいことかもしれないけど泣)


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します


web拍手 by FC2

日美絵画展(2)

日美絵画展の最終結果通知が送られてきました。(前回の記事はコチラ
「届かない場所」は、部門の「最優秀賞」を頂きました
併せて、もう一つ「光文社賞」という賞も頂きました
光文社といえば・・・私がよく読む「CLASSY.」を出してる出版社なので(JJとかVERYもっ)
何かとても身近に感じて、嬉しいです通知見た時に、思わず涙が出てしまった・・・
本当に、有難うございました
ブログを訪問して下さる皆様にも、いいご報告ができてよかったです!
そして、何より国立新美術館に展示して頂けることも、すごく嬉しいです
ぜひとも足を運び、色んな方々の作品を拝見して、技法や表現方法など参考にし、
自分の知らないことをたくさん吸収させて頂きたいです 以下、展示案内です

【会場】 国立新美術館  2階展示室
     (〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2)
     会場専用ダイヤル  ℡03-6812-9921(会期中のみ通話可)
【会期】平成27年8月6日(木)~15日(土)
     ※11日(火)は、休館日
【会場】10時~18時(入場は17時30分まで)
届かない場所 告知用

【追記】
実家の父親から、受賞祝いの手紙が届きました
力強い毛筆です・・・
父がすずりを丁寧に摺って、襟を正しながら
書いている様子が目に浮かぶようです笑
忙しくて、父の日に贈り物ができなかったのですが、
(これから準備して贈ります汗)
母親が、「受賞がお父さんへの最高のプレゼント」だと
言ってくれたのが、嬉しかったです
いい年して、やっと親孝行らしいことができて良かった
両親の手紙


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します


web拍手 by FC2

アート雑記17

ちょっと、今回はお買い物の話です・・・
家の近くに、地元では老舗っぽい画材屋があって(正確にいえば、額縁屋さんかな?)ちょこちょこお買い物に行きます。
家から近いので、引っ越してきた当初からすぐに行き始めたんですが、ご主人が気難しいのか、毎回塩対応のため、
こちらの購買意欲もなくなり、何も買わずに帰ったこともたびたびありました
しかし、東京や埼玉で開かれてる個展などに赴き、たまたま運よく画家の方とお話させて頂くことがあって、
住まいの話からこのお店の話になり、聞けばよくご存知とのこと・・・
「分からないことがあれば、そこの店主に聞いてみればいいよ」とまで言われたこともありまして汗。
なので、何度もお店に足を運び、色々と質問していくうちに、今では、ご主人と普通に会話できるまでになりました

画材屋って、大型専門店(JOYFUL-2さんとか)の方が
品揃えも多いし、値段もお安いと思うんですけど、
私の場合、家から一番近い大型専門店まで、
車で片道、約30分程かかってしまうんです・・・
なので、必要なものを思い立った時にパパっと買える
お店が近くにあると本当に便利なのです。
そんな訳で、前出の画材屋さんにお世話になってまして、
今回そこで買った岩絵具(画像右)→ → →
値段は、600円ちょい。安いのか高いのか・・・??
天然岩絵具と新岩絵具(科学的に作られたもの)があって、
一本数百円から数千円と、値段がピンキリなのにビックリ
とりあえず新岩絵具を一本だけ買ってみました。
アート雑記17 岩絵具と顔料


色は、私の好きなナイルブルーっぽい色。
岩絵具の隣にあった、パールゴールドの顔料200円も
何となく購入しました(上画像左)。
関係ないけど、ゴールドとナイルブルーの組み合わせって、
色の中で、私は一番好きです。
ゴールド+ターコイズブルーやグリーンも好き・・・
ご主人には、「岩絵具は、固着力がないから
膠(にかわ)と一緒に使わなきゃダメだよ!」って
怒られたんですけど、色々と試してみようと思い、
膠の代わりにと、ジェルメディウムを購入笑  →
(画像は、ちょい使用したのでヨゴレ感あり)
アート雑記17 ジェルメディウム


更に、ご主人と画材の話を色々としていると、奥から分厚い本を持ってきて「これで、勉強するといいよ!」と下さいました。
図工美術という画材などのカタログなのですが、ご主人曰く「見るだけでも面白い」とのこと、確かにボリューミィな内容です
絵画関係の画材だけにとどまらず、版画や彫金、そして陶芸カテでは陶芸釜まで載ってます笑

アート雑記17 図工美術アート雑記17 図工美術1


そして、次はブックオフの美術書コーナーで
発見した「深読みアート美術館」という本。→ → →
元は3千円くらいする本ですが、980円だったので即買い。
世界中の芸術家について解説している
”芸術家辞典”みたいな本です
著者はロバート・カミングさんという人で、
美術評論家であったり、講師であったりと
美術関係の世界で多才に活躍されている方のよう。
このロバート・カミングさんの
芸術家に対する評価がかなり辛口で面白いです。
個々の解説が、スパっと容赦なく厳しいのですが、
なるほど・・・と感心してしまうような内容です
アート雑記17 深読みアート美術館

「良い画家だが、偉大というほどではない」 「作家が主張するほどには深みがない」 「記憶に残るほどのものではない」
「努力していることは分かるが、大胆さと威厳に欠ける」・・・といったな辛口言葉の羅列が多くてハラハラします

が、美術作品をより深く鑑賞するために、分かりやすくとっかかりになるような手引き書という感じで、
ブログで美術館記事を作る際、かなり参考にさせてもらってます

そして、文庫本コーナーへ。
久しぶりに宮本輝さんの本を読みたくなって
(あの優しい人間関係に癒されたくて笑)
色々と見てますと、流転の海シリーズを発見しました。   
そういえば読んだことないかも・・・と手にとってみると、
表紙の装画が、とても詩的で美しく
「わぁ・・・」って、しばし目が釘付けに・・・
気になって描いた人を見てみると、何と!!
憧れの画家、榎俊幸さんの絵だった~~
何の先入観もなしに、感じたこの感覚、
大事にしたいです・・・嬉嬉嬉
アート雑記17 宮本輝さん&榎俊幸さん

でも、全部で5部作まである流転の海シリーズ、
ブックオフには、3、4、5、部しかなかったので
(しかも、3部だけハードカバー笑)
1、2部はまた別のブックオフで探すか、
なかったらネットでポチ買いしようと思います
あと、有元利夫さんの絵も表紙に使われてる本が多く、
宮本輝さんってなにげにスゴイかもしれないと思いました。
アート雑記17 宮本輝さん&有元利夫さん

そして、いきなりF50のキャンバスです。→ → →
これは、次回に出品する公募展用にと
ネットで注文して買ったものです。
ちょうど、今、すでにとりかかっていて
時間ある時に試行錯誤しながら、色々とやっております
なので、ちょっとブログ更新が遅れるかもです。
(↑結局、それを言いたかったのかも・・・笑)
いつも、訪問して下さる方々に本当に感謝してます
読んで頂いて、有難うございますっっ
キャンバスF50

【ちょっと独り言】
まち゛で上手くいかない・・・・・・・F50ナメてた。めっちゃ苦しい~~~~~~~~~!!もうイヤだ~!泣きたい


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します


web拍手 by FC2

マグリット展

東京・六本木の国立新美術館にて、
前回記事の「ルーブル美術館展」を観賞した後に、
同館で開催されている「マグリット展」を観に行きました
ルーブルの方は、すごい人混みでしたが、
マグリット展の方は、すでに夕方にさしかかっていたためか、
比較的ゆっくり観賞できました
ルネ・マグリット(1898-1967)は、
ベルギー出身の20世紀を代表する画家です。
ジョルジョ・デ・キリコの影響でシュルレアリスムに開眼し、
やがて、独自の画風を確立していきました。

シュルレアリスムとは、1924年にパリで始まった前衛運動のことです。
フロイトの精神分析を導入し、無意識における心象風景を捉えることに
重きを置いたシュルレアリスムは、1930年代の文化を主導しました。

無意識の中に潜んでいるとされた「現実」を超えた概念、
「超-現実」に触れようとするシュルレアリスムの主張は、
芸術の分野で広く展開していきました。
絵画においても、夢や無意識の世界を描き出そうとするものでした
(簡単に言えば、無意識の世界にこそ芸術的創造性があると
考えられていたのです)
マグリット展パンフ

しかし、マグリットは自身の絵を、「目に見える思考」であり、
世界が本来持っている神秘をイメージとして提示したものである、と表現しました。
この点が、夢や無意識の世界を描き出そうとした他のシュルレアリスムとは異なっています

恋人たち
≪恋人たち≫1928年
野の鍵
≪野の鍵≫1936年
「恋人たち」という有名な作品です
画面上で、二人の男女がキスをしていますが、顔は布で覆われていて、その表情を窺い知ることができません。
観る人によって、色々な解釈や感想が出てきそうな絵です

マグリットは、13歳の時に母親が入水自殺をするという悲劇に見舞われました。
引き上げられた母親の遺体の顔は、濡れたナイトガウンにぺったりと覆われていたのだとか・・・
マグリットが、人物の顔を隠した絵をよく描いているのは、そのイメージに影響しているとも云われていますが、
彼が愛読していた探偵小説の中に、布で覆われた遺体の表現があり、それに影響されたという話もあります。

しかしながら、彼の作品に表れている、日常的体験の中に潜む矛盾や不条理といったイメージは、
幼い頃のこのショッキングな出来事と関係があるのかもしれない・・・とも云われています。

陵辱
≪陵辱≫1934年
ゴルコンダ
≪ゴルコンダ≫1953年

山高帽の紳士が何人も空中に浮かんでいる「ゴルコンダ」という作品 ↑
山高帽の紳士は「普通の目立たない人」の象徴であり、マグリットの自画像ではないか・・・とも云われています。 
ゴルコンダというのは南インドにあった都市で、ダイヤモンドの産地として知られた幻の都のような都市のことなのだそうです
絵の内容とタイトルの関係性、これもまた色々な解釈ができそうです。(グラフィックアートみたいで、私は結構好きです)

実生活のマグリットは、山高帽の紳士の如く、目立つのを嫌う普通の人だったようです。
彼は、画家として名前が売れても、普段はまじめな銀行員として働き、常にスーツにネクタイ姿で絵を描いていたのだとか。
それらしいアトリエもかまえず、台所の片隅にイーゼルを立てて制作していたといいます。
制作は手際がよく、服を汚したり床に絵具をこぼしたりすることは決してなかったとも。
待ち合わせの時間には遅れずに現われ、夜10時には就寝するという規則正しい生活。
銀行員のかたわら、広告デザインなどの仕事もしながら、幼馴染の妻と犬と慎ましく平穏な生活を送りました。

マグリット作品に表れている、彼の中の混沌としたイメージ(調和と不和、矛盾、不条理感)は、
この日常的な偏狭さによってバランスが保たれていたのかもしれない・・・とかって思ってしまいました

光の帝国Ⅱ
≪光の帝国Ⅱ≫1950年
白紙委任状
≪白紙委任状≫1965年

「光の帝国Ⅱ」は、マグリットの代表作品の一つで、昼と夜が同居した作品です。マグリットは、この作品について
「風景は夜を起想させ、空は昼を起想させる。昼と夜のこの共存が、私たちを驚かせ魅惑する力をもつのだと思われる。
この力を、私は詩と呼ぶのだ」と述べています

昼と夜が同居する絵は、とても評判が良かったらしく、マグリットは、同じテーマで絵を何点か制作しています。
展示されていた「光の帝国Ⅱ」は、「光の帝国」シリーズの二作目にあたり、世界的に人気ある作品です。
彼が亡くなった時にも、「光の帝国」のバリエーションと思われる未完の絵が遺されていました。
有名なホラー映画「エクソシスト」にも、この「光の帝国」から着想を得たとされるシーンが登場するのだとか

絵の意味を不明確にするようなタイトルが多いのも、
マグリット作品の特徴ですが、この「大家族」もそうですね。→ →
束の間の青空に見える平和・・・といった意味なのでしょうか?

マグリットの絵画は、
まだまだ面白い作品がたくさんあるのですが、
その殆どが、現実にはありえない不条理な情景が描かれています。
日常的なものや情景を不思議な配置やイメージで結合させたり、
見慣れたものを見慣れないものに変えることで、
観るものを混乱させるかのようです。
が、イメージの異質な結合の中には、詩的な趣きも感じられて、
不条理感満載でありながら魅きつけられるものがあります

マグリットは、
「真に詩的なキャンヴァスは、真昼間の夢である」
という言葉を残していますが、
マグリットらしい素敵な言葉ですよね・・・
大家族
≪大家族≫1963年

「私たちの思考は見えるものと見えないものの両方があることを知覚している。
思考を目に見えるものにするために私は絵を利用する」
というマグリットの言葉も残されていて、パッと聞いただけでは正直よく意味が分からなかったのですが、
意識(見えるもの)と無意識(見えないもの)に言葉を置き換えてみると、いいのかな~?と思います・・・多分

まず、現実に存在する物をモチーフにすることで意識に働きかけ、更に無意識が捉える感銘や真実、無意識が理解できる絵、
そういったものをマグリットは描き出したのではないか・・・と私は思います。
マグリットの絵が、何か心にひっかかり印象に残るのは、
彼の絵を、視覚だけではなく、人間本来の意識の奥に潜むものが感受しているから・・・??とかって思ったりしました

いずれにしても、
現実をモチーフにして淡々と描いた中に、マグリットの強烈なイメージの世界が広がっていて非常に面白かったです

国立新美術館では、2015年6月29日(日)までの開催となります。
その後は、7月11日(土)から10月12日(月・祝)のまでの期間、京都市美術館にも巡回予定とのことです


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します


web拍手 by FC2

ルーヴル美術館展

東京・六本木にある国立新美術館に行ってきました
「ルーヴル美術館展」が終わりに近づいてたので、
最終日前日に行ったところ、ものすごい人・・・
チケット購入してから、観賞できるまでに結局1時間半くらいかかりました。
「ルーブル美術館展」は、ルーブル美術館の所蔵品から、
厳選された風俗画(日常生活を題材として描かれた絵画)
約80展が集結した展覧会です。
16世紀初頭から19世紀半ばまで、約3世紀半にわたりヨーロッパで、
各国・各時代に活躍した画家たちの珠玉の名画が集結
風俗画を通じて、当時の社会の状況や世相、人々の生活習慣などを
事細かに知ることができ、歴史的にも意義深い風俗画展です。

国立新美術館1
ルーブル美術館展パンフ

たくさんの名画が展示されていましたが、割愛しまくって一部分の作品をご紹介させて頂きます

まずは、ベルギーのアントワープで活躍した画家
クエンティン・マサイス(1466-1530)の「両替商とその妻」→ → →

両替商の夫が、天秤に金貨をのせて重さを測っているのを、
横で、聖母子の絵の描かれた時祷書(じとうしょ)を読んでいた妻が、
ふと手を止めて夫の手先を見つめています。

両替商は、16世紀当時、商業都市として繁栄していたアントワープに
台頭しつつあった職業だったのだそう。
この絵の最初の額縁には、作者によって
「汝ら秤においても升においても不義をなすべからず」(レビ記19章)
という聖句が刻まれていたそうで、
当時、新しい職業であった銀行家や両替商に対する倫理観を戒告した絵だと言われています。
欲深く金を稼ごうとする夫に、信心に根差した正しい商いをするように
目を配る妻・・・という構図なのでしょうか
両替商とその妻
クェンティン・マセイス≪両替商とその妻≫1514年


イタリアの画家ティツィアーノ・ヴェッチェリオ(1488・90-1576)の
「鏡の前の女」→ → →

16世紀当時、ヴェネツィアでは美しく官能的な女性を描いた
美人画が流行していました
当時は、金色に輝く豊かな髪や大理石のように白い肌などが
女性の美の条件として、詩などで盛んに歌われました。
美人画の流行は、詩や彫刻など異なる芸術分野の優劣を競う
比較論争とも結びついており、
「二次元の絵画に比べて、人物を後ろからも見られる三次元の彫刻が優位である」という意見に対して、
ティツィアーノは、絵画によって理想の女性美を示そうと描いたのが
この作品なのだとか。
後ろ姿も見えるように「鏡を使った画」を描いて、
詩や彫刻にはない絵画の優位を主張する工夫もなされています
鏡の前の女
ティツィアーノ・ヴェッチェリオ≪鏡の前の女≫
1515年頃

フランドル地方出身で、イタリアで活躍した
ニコラ・レニエ(1591-1667)の「女占い師」→ → →

二人の褐色の肌の「ロマ人」の女が結託しており、
そのうちの若い方が「女占い師」として、
色の白い娘の手相を読むふりをしています。
そして、老婆の方は娘のポケットから
財布を抜き取ろうとしています。
女占い師と老婆は結託した泥棒仲間なのです
さらに占い師の背後にいる男が、
占い師の上前をはねるように鶏を盗んでいます。
この絵には、占い師を信ずるとすべてを失ってしまうという教訓的意味が含まれている他、
騙されることへの注意、騙すものもまた騙されるという、
二重の警告が描かれているとも云われています。
当時、占い師といえば詐欺の代名詞だったようで、
このような詐欺の警鐘を鳴らす作品が
たくさん描かれたのだそうです
女占い師
ニコラ・レニエ≪女占い師≫1626年頃


「チェス盤のある静物」は、17世紀のフランスの画家リュバン・ボージャン(1612-1663)の代表的な作品。
一見、色んなものを集めた静物画に見えるのですが、人間の五感識を表したものなのだそうです。
手前にあるリュートと楽譜は聴覚。 トランプ、巾着袋、チェス盤は触覚。 パンとワインは味覚。 花は臭覚。
そして鏡は視覚を象徴しているのだとか

しかし一方では、宗教画の役割を果たしている静物画とも言われており、
リュートや楽譜は音楽で、恋や官能の象徴。
巾着は、お金を入れる袋。
トランプやチェス盤などの賭け事は、
キリスト教に対する堕落。
ワインとパンはイエス・キリストの象徴(血と肉)。
花はこの世のはかなさを表し、
何も写っていない鏡は、はかない「生」の後に
待ち受ける「死」を表している・・・
という説もあるようです。
キリスト教の敬虔な教え(生)と
様々な誘惑に満ちた世界(死)と
二つの世界を暗示させているかのようで、
静物画だけど、風俗画でもあり宗教画ともいえるような
不思議な作品です
チェス盤のある静物
リュバン・ボージャン≪チェス盤のある静物≫17世紀前半

フランスの画家ジャン=バティスト・クルーズ(1725-1805)の
「割れた水瓶」→ → →

少女の着ている純白のドレスは乱れており、
手には、割れた水瓶としおれた野薔薇を持っています。
白いドレスは「純潔」を意味し、水瓶は子宮のシンボルであることから
この絵は、処女性の喪失を表しているといわれています。
物語性の強い感傷的な風俗画ですが、
贅沢で怠惰な貴族の生活を表しているともいわれ、
市民階級に向けた、軽率さへの注意を促す教訓的絵画
とも云われています。
この絵画は、ルイ15世の寵妃となったたデュ・バリー伯爵夫人が、
フランス革命で斬首刑に処されるまで所有していたことから、
若い時の彼女がこの「割れた水瓶」のモデルだったという説も
あるのだとか
割れた水瓶
ジャン=ベテイスト・クルーズ≪割れた水瓶≫1771年

17世紀スペイン・バロック絵画の巨匠、
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ(1617-1682)の
「物乞いの少年(蚤をとる少年)」→ → →

廃屋らしき建物の片隅で、無心に蚤を取る少年の姿が描かれてます。
足許には、食べ残した海老やリンゴが転がっていて、
水がたっぷり入っていそうな水瓶も置いてあることから、
貧しくとも平和な日々を過ごしている少年の生活が感じられます。
そして、窓から差し込む暖かな光が、少年を柔らかく包んでいるようで、
みずぼらしい衣服の割りに、悲壮な感じはしません
ムリーリョは、聖母や子供達をテーマに、作品を数多く描きましたが、
とりわけ、下層社会の子供を暖かい眼差しで、描き出しました。
少年を照らす光は、不幸な境遇を演出するためのものでなく、
神のあわれみと慈悲があってほしいという、
彼の温かみのある願いから描かれたものであると云われています。
物乞いの少年(蚤をとる少年)
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
≪物乞いの少年(蚤をとる少年)≫1647-48年頃

ムリーリョの子供たちに対する温かい眼差しは、彼の幼いころの経験が影響しているといわれています。
1617年にスペイン南部のセヴィリアに生まれたムリーリョは、9歳の時に両親を亡くし、一時孤児となりました。
4年後に親戚の家に引きとられますが、当時の孤独な生活が、彼の精神形成に大きく影響を及ぼしたとも云われています。
1646年、28歳の時に、画家としてデビューします。前年には、結婚し子宝にも恵まれましたが、
1649年、セヴィリアでペストが大流行し、妻と子供を失い、再び孤独生活を強いられます。
このペストで、多くの人が亡くなり孤児たちが街にあふれていたそうです。
ムリョーリョは、過去の自分や孤独な経験と重ね合わせて、孤児たちを温かい眼差しで見つめていたに違いありません

最後に、今回のルーブル美術館展の目玉ともいえる
17世紀オランダを代表する画家フェルメール(1632-1675)の
「天文学者」 → → →

ルーヴル美術館に所蔵されるフェルメール作品は、
2009年に来日を果たした「レースを編む女」と
今回が初来日の「天文学者」の2点しかないのだとか。
そのため、「天文学者」はルーヴルを離れることが殆どない
作品の一つなのだそうです。
絵の中の天文学者が、着物みたいな衣装を身につけていますが、
当時、実際にオランダでは、着物を模した「日本の上着」と呼ばれる
ガウンが知識人や上流階級の間で流行していました。
フェルメールがこの作品を描いた1668年頃の日本では、
徳川幕府の鎖国令によって外国との貿易を禁止されていましたが、
唯一、長崎の出島では、オランダ商船との交易が盛んだったため、
その時に着物が海を渡ったのではないかと云われています。
天文学者
ヨハネス・フェルメール≪天文学者≫1668年

この「天文学者」は、第二次世界大戦中に、ヒトラー率いるナチス・ドイツの手に渡るという数奇な運命をたどった作品なのだとか。

当時、若い頃画家への夢を絶たれたヒトラーは、故郷にヨーロッパ美術を集めた壮大な美術館を建造することを夢見ていました。
そして、1940年のフランス侵攻の際に、ナチスはユダヤ系フランス人の銀行家、エドゥアール・ド・ロートシルトが所有していた
「天文学者」を、力ずくで押収しました
このため「天文学者」の裏面には、「第三帝国所有」を表す鉤十字の印が、黒いインクで刻印されているのだとか。
第二次世界大戦終結後に「天文学者」はロートシルト家に返還され、相続税の一部としてフランス政府の持ち主となり、
ルーヴル美術館の所蔵となったのだそうです。
歴史の戦火の中をかいくぐってきた「天文学者」を、直接目にできた経験は本当に貴重なものでした・・・
ただ、人が多くてゆっくり観賞できなかったのが残念・・・。多少無理しても平日に時間をとって行った方が良かったかも・・・

国立新美術館の展示は、6月1日で終了しましたが、
次回は、京都市美術館にて、2015年6月16日(火)から9月27日(日)まで巡回展が開催されるとのことです


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します


web拍手 by FC2

日美絵画展(1)

第16回日美絵画展に出品した絵が、
一次審査の結果、入選との通知を頂きました!
入選以上の作品は、六本木の国立新美術館にて
展示されるとのことです
(画像加工してないので、暗くて見づらいかも→)

日美絵画展への出品は、初めてだったので
ホントに嬉しいです~
出品ジャンルが多い上に、誰でも応募できる
全国公募展なので、出品する人が多いのだとか。
そんな中での入選とのこと、有り難かったです

出品規定サイズが、最大でもF30サイズまでと、
そこまで大きくないのも、製作しやすくていいですし、
自分で作品を梱包して送ればいいという手軽さも、
応募動機のひとつでした。
出品ジャンルの中には、パステル画部門とか
色鉛筆画部門とかあり、面白そうだったんですけど、
私は、今回はデッサン部門で出品しました
使用した道具は、エボニーペンシル一本のみ
鉛筆も、本当は色んな太さのものを
使い分けた方がいいのでしょうけど、
それに慣れてない私は、いつも使ってるもので笑。
テーマも自由だったので、
私の心の中の思いを描いてみようと思いました。
届かない場所
「届かない場所」≪ケント紙(F15)/エボニーペンシル≫

モデルとなってくれたのは、私がいつも服を買うショップの店員N・Yちゃん
勤務中の彼女に、無理を言って写真を撮らせてもらったのですが、
「自分にとって憧れの場所があるんだけど、今の自分には遠い場所で、手を伸ばしても届きそうにない・・・。
・・・・・・・・といった感じの表情を撮らせて欲しいの」
という私の無茶なお願いに、彼女は初め戸惑ってたものの、必死で綾野剛を思い浮かべながらポーズを作ってくれました笑

この綾野剛さんがヒントになり、その時まで頭になかったのですが、「恋」をモチーフにしようと思い立ちました
「恋」って、おそらく殆どの人が経験したことある感情だと思うので、感情移入しやすいというか、
自分の心の中の思いを、普遍的なモチーフに絡めることで、色んな角度から共感できる作品になるかなと・・・
タイトルも分かりやすく「届かない場所」としました。
私にとっては、夢や目標を持ちつつも、現状を目の前にして立ち塞がっている自分の心を描いた絵なのですが、
観る人によって、「届かない場所」は、たとえば、憧れてる相手や好きな相手の心であったりしてもいいと思います。

写真を撮らせてもらった日の夜、すぐに製作に取り掛かり始めました。使用したのは、F15サイズのケント紙。
イーゼルとか持ってないため、クローゼットのドアにケント紙を貼り付けて笑
日美展1日美展2

門の前に立ちすくむ女性、というのは初めから、私の頭にあったイメージでした。
それは、心の中にいる自分の姿を、とてもよく表しているような気がしたので・・・。
ただ、門は、堅牢でがっしりした洋風の門をイメージしてたのを、ハート型の門に変更しました
そこはかとなく「恋」というモチーフをしのばせて・・・と、考えてのことだったんですけど、何か分かりやすくなってしまったかも笑
背景の花は、一本だけ飾ってあった薔薇(造花)を色んな角度から見て、描いていきました
でも、今思えば、花言葉などになぞらえて、恋を暗示させるような花を描けば、含みが出てよかったかもしれない・・・笑
日美展3日美展4

最後に、背景を描き、フィキサチーフをふって完成~ 右画像が使用したエボニーペンシルたちです。
削るときにホキホキ折れ続けてしまって、その消耗スピードたるや凄まじいものがありました
なので、実際に使用したのは一本半ぶんくらいかな・・・?何故こんなに折れるんでしょうかね泣 
芯そのものが折れてるからなのか、私の削り方がとことん悪いのか・・・わ、分かりません
日美展5公募展 エボニーペンシル

完成後は、達成感でいっぱいでした
よく見れば (いや、よく見ずとも)顔のデッサンがズレてる・・・とか、手がデカすぎない?とか
ツッコミたいところはたくさんあるのですが、自分の心の中の思いを形にできたことが、何より一番嬉しかったのでした

モデルになって頂いた、N・Yちゃんに心から感謝します(勤務中に、ホントにごめんなさい)
国立新美術館展示の詳しい日程など、詳しいことは、後日またご報告させて頂ければと思います
作品を観て頂いて、有難うございました


 ← ← ← ポチって頂ければ、励みになります  宜しくお願い致します

web拍手 by FC2

 | HOME | 

AUTHOR

慧喜

Author:慧喜
広島県出身 関東住みです。
アートに関すること
アーティスティックな世界に触れて
自分が感じたことを
アップしていきます。
些細な足跡ですが
関わった全ての皆さんの
お役にたてますように 
(*≧∀≦*)

【PCでの閲覧を激しく推奨します】

ランキングに参加中です☆


にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ
どちらかをポチって頂けると、嬉しいです!┏(<:)

COUNT

TRANSLATION

CATEGORYS

TRACKBACKS

画家 榎俊幸さんのHPサイト

画家 安冨 洋貴さんのブログ

Pencil artist Ayumiさんのブログ

LINK


一年以上、アクセスを頂いてない場合は、外させていただくこともあります。ご了承下さい。

MAIL

SEARCH FORM

Designed by Miya@loconet 

FC2Ad

Copyright © 慧喜~Trip of the art All Rights Reserved.